日経ビジネスを読んでみて

日経ビジネス2月6日号が家にありました。
実は以前に無料試読を申し込んでいて、この号から家に届きました。
そしてこの号に萩原敏雄氏のインタビューが載っていたことは何か運命を感じざるをえない。


俺は社長の話を少しでも聞きたかった。今回、J2降格、米山の戦力外、主力選手の大量流失、将来的なビジョンなどなど沢山聞きたいことはある。フロントは批判されている的となっているが、それについての反論等が全く返ってこなかった。そんな中での社長の記事である。


正直もっと当たり障りのないことを喋っているのかと思った。この記事でも十分に言葉を選びながら喋ったんだろうと簡単に予測のつくものになっているものの、俺の社長に対する評価はもっと酷いものだったので、少しは評価できる内容にはなっている。
評価できる部分とは「チームに企業名をつけるのは何が悪いのかなと未だに思ってますよ」とはっきりと明記していることだ。
俺の知る限り、今のJリーグ関係者でこのようなことを口にする人は聞いたことなかった。
それはフリューゲルスの問題や読売撤退のときのような問題があったことも要因だろう。
とりあえず企業名を付ける付けないの問題に関しては未だに良く分からないことだらけなので個人的な意見は伏せておきたい。ただ社長のこの強気加減だけを評価したい。
また親会社である日本テレビ放送網と自らの批判を形式上であったかもしれないが語られていることも評価したい。昨シーズンの最終戦後のような、よく分からないマイクパフォーマンスでは納得できなかった。
わずかではあるがこの2点だけでも評価したい。


それに対して評価できない部分もいくつかある。
それは日本人の主力が5〜6年前から代わっていなかった事がチーム内の競争原理が働かなかったことが良くなかったと言っていることだ。そもそも競争原理とはどのようなものだろうか?
俺は競争が起きるのって言うのは選手の獲得・若手の台頭によってポジション争いが生まれることだと思っている。つまりフロントは選手獲得など手助けしか出来ないはずである。まずフロントはその努力をしたのだろうか?このチームは社長もころころ変わるが監督もころころ変わる。それでも同じ選手が使われ続けたのには訳があるわけだし、相馬が三浦アツからポジションを奪ったように競争原理が働いた例だってある。戸川が米山や林からしっかりとポジションを奪ったであろうか?答えはイエスとは言いがたい。今シーズン、米山や林よりも能力の劣る選手がレギュラーになるのであれば、俺は納得できない。米山や林よりも劣る選手同士の競争など、競争に値しないのは当たり前である。そもそもこの問題に解雇と言う手段しかなかったフロント陣の発想力の乏しさに寂しさを感じる。
またJ2にいてビジョンを語ってもしょうがないと言っているのにも疑問を投げかけたい。「勝つしかない」っていうのは「サッカーは根性でやれ」というのと何か同じ匂いを感じる。これこそ根本的な問題を先延ばしにしているだけとしか思えない。強豪チームになってからのビジョンを掲げることに何の意味があるのか?Jリーグで優勝すると言うことか?世界クラブ選手権の優勝か?そんな単純明白なことを言うことに意味はない。それとも弱小チームがビジョンなど偉そうに語ることに気恥ずかしさを感じているのか?それならばそれこそヴェルディ愛を感じない。確かにJ2で川渕批判などしたって意味はない。しかしビジョンと批判は別ではなかろうか?少なくともどんなチームであっても方向性は必要であるし、チームのトップが何かしろの具体的なビジョンを掲げなければ、下は戸惑うことだろう。


今回の様々な問題を過去の話と風化させるには大きな代償を払いすぎている。そのことだけは肝に銘じておくべきであり、無駄にさせてはいけない。